【スローメディアに触れる】コロナ禍を経験したビジネスマンが読みたい1冊

【紹介する本】逆タイムマシン経営論@楠木健 杉浦泰


逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知
楠木建/著 杉浦泰/著

タイムマシン経営論というものがあります。

先進的な企業を見て学び
それを、未来の自分たちと重ね
反映していくような経営の考え方です。

一方で、
この本で述べられる、
逆タイムマシン経営論というのは
過去の事実を冷静に未来人の思考で見極め
本質を見極めるという方法です。

当たり前のことを言っていそうで、
これがなかなかできていない事実に
気付かされるからこそ面白く
読み応えのある本です。

この本を紹介したい理由

コロナ禍で多くの企業が
厳しい状況に追い込まれています。

そんな中で、どの企業も存続をかけて
様々な手法に手を伸ばしていることだと思います。

このような状況は
過去で何度もあり、
その度に多くの企業が、
魅力的な方法に耳を奪われ
こぞってそれを採用する。
それは繰り返されてきた流れそのものだそうです。

まあ、ペーペーであれば
そういった方針に口出すこともできませんし
雇われの身であれば、
甘んじてその方針に乗っかるしかありません。

しかし、今企業が大手を振って
推進している施策が
本当に効果的であったかどうか
冷静に見極めることはできます。

その重要さを説いてくれるのが
この本です。

それを踏まえて、
この本を読むべきだと思う理由を
展開します

ファストメディアから離れる機会を得るため

今、僕たちが生きている時代
とにかく多くの情報に溢れています。

いつでも調べれば
いつ、どこで、何を、誰がやったのか
そういった事実を瞬間的に得ることができます。

こういった情報を“ファストメディア”というそうです。

ファストメディアには
“なぜそうなった”という
情報の本質の部分が語られていないと言います。

それは、事実と著者の見解で構築された
推論に過ぎないからです。

過去のそういった文を振り返ると
読者の気をひくために
同じような言葉を繰り返し使っている事実が
明らかになるそうです。

個人的に面白かったのは
「〇〇の崩壊」というタイトルが
常々語られてきているという話です。

具体的には
“日本企業の崩壊”というタイトルが
1970年代頃に使われてから、
脈々と同じようなタイトルは使われており
挙げ句の果てには、2020年になっても
継続的に“日本企業の崩壊”
というタイトルが使われ続けているという話です。

いつになったら崩壊するのでしょうか笑
という話です。

メディアは古今東西
いつでもどこでも
煽り文句がセットでついてくるので
今の時代こそ、
流されずに判断しなくてはいけないです。

疑いの目を持つため

本当にその判断正しいの?
って思うことがあったのであれば
それを忘れないようにしたい。
ということです。

その判断が正しいか
正しくないかは
結果が出てからしかわかりませんので。

基本的に
経営者も人間ですから、
僕らと同じように
それっぽい言葉に惹かれますし
失敗もするわけです。

本書では
それっぽい言葉を
“飛び道具トラップ”
“激動型トラップ”
“遠近歪曲トラップ”
という言葉でまとめており
それぞれわかりやす事例とともに表現してくれます。

そして、まさにトラップにかかっていることに
気づかされます。

スローメデイアの魅力に気づくため

“ファストメディア”の対極にあるのが
“スローメディア”です。

何かと言えば“本”のことです。

結局、本にまとめられるということは
結論があるということ。

結論が出てから発信されるわけですから
情報としては遅くなりはするものの
事実とともに
それがそうなった道筋までも
まとめられています。

本書で、幾つかの事例を紹介してくれるのですが、
もし、雑誌やニュースで断片的に知識を得ていたとしたら
誤解していたであろう内容が
こんなにもあること事実に気付けます。

本を読む意義が倍増します。

最後に

想像以上の面白さだった上に、
考え方を見直そうというきっかけと
やはり読書は有意義だと再確認するチャンスを
得られたという点から、
本当に読んでよかったと思えています。

これからますますファストメディアに
さらされながら生きていくことになります。

その際に、
正しく情報を獲得する力は
間違いなく必要になってきます。

その意義さえ教えてくれる
本書はかなり魅力的だと言えます。

ぜひ、読んでみては。

 

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

書いて欲しい内容等ございましたら、
気兼ねなくDM、コメント等でお知らせください。

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