【情報リテラシーを学ぶ】マスメディアのあるべき姿とは

【紹介する漫画】ラストニュース@猪瀬直樹、広兼憲史

ラストニュース【全10巻】

1991年から1995年にかけて
ビッグコミックで
連載されていた漫画です

情報リテラシーを学ぶ
いい参考書になると思います

漫画であるぶん読みやすく
登場人物にも愛着が湧くので
内容が入って来やすいです

漫画の概要

深夜11分間だけのニュース番組
「ラストニュース」
を中心に物語が進んで行きます

間違ったニュースがあれば訂正する
を使命としている番組であり
最近のニュースを取り上げては
深堀り検証を進め
正しく事実を伝える

もしくは
切り取られた局面も報道し
問題提起をする

そうして
政界や刑事事件
幾つかのスキャンダル
歴史的な謎など
各話様々な内容を
取り上げては
その使命を全うする

そんなニュース番組と
それを取り巻く人間劇を
描いた漫画です

この漫画の主題

報道の自由は
害されるべきではない

ということと

報道した内容については
自ら検証する責務があるということ

この二点を
主軸として
物語は進んでいきます

報道の自由

これも漫画の中の話ですから
事実かどうかわかりませんが

漫画の中だからこそ
リアルに描けた話なのかもしれません

 

この物語では
戦後の日本も取り上げます

アメリカに占領された日本は
GHQの指導の元
日本国憲法の作成に取り組みます。

アメリカ人が
草案を考えますから
英語で書かれるわけです

そして、当時の官僚が
それを訳しながら憲法を
作成したと言います

この話で取り上げるのは
報道の自由
という項目の話です

英語で書けば
“Free of press”
です。

これを、
当時は出版の自由と書いたと言います
あえて、”報道”と訳さなかったと

その真意は
報道する=取材を許可する
ということであり

そこを
明文化すると
“後々に自分の首を絞めかねない”
と考えた当時の官僚が
解釈を曲げたという話です。

 

現実の話かどうかは
全く知りませんが

免許事業であり
スポンサー事業でもある
マスメディアが

なんの忖度もなく
内容を決められる
はずもないわけです。

今のご時世、
いろんな形で
情報を手に入れられますが

情報源がテレビだけだった時代が
いかに危険だったかということを
思い知らされます

検証するという責務

この漫画では
マスメディアは第4の権力だ
と、仕切りに述べられます

間違った情報で
国民の印象操作をしてしまえば
誤解を招きかねないわけです

だからこそ、
自ら発する情報には
検証を十分に行えと
強く主張されます

失言やスキャンダルを
取り上げては

批判的な内容を
高らかに謳いあげ、
聴衆を煽る

そんな、
エンターテイメントに振り切ったような
最近のマスコミからしたら
耳の痛い内容なのではないでしょうか

最後に

マンガワンで
集中掲載されていたので
読む機会を得ることができました

20年以上も前の漫画を
このタイミングで掲載したのは
何か想いがありそうです。

 

中国では国安法のもと
言論統制されています。

報道の自由を奪うことで
どこまで閉ざされた社会になるのか

それは香港情勢を
見れば一目瞭然です

それから、
ソース不明の情報が
あふれ返ると言うのも
近代の問題の1つだと言えます

知りたい内容は調べれば出てきますが
それはあくまで
googleのフィルターを通した
情報であるわけです。

正しい情報を選ぶ術を身につけないと
情報源に踊らされるだけの
人生を歩みかねません。

非常に生きづらい世の中ですが
大切なのは
そういう性質があることを
理解しておくこと

その上で、
自ら考えることだと思います。

マスメディアの
あるべき姿を解いたこの話は
非常に読みやすく
いろいろ考え直す
良いきっかけになりました。

ぜひ読んでみては。

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