【人類特有の特殊能力を手なずけろ】21Lessonsから何を学ぶ?

【紹介する本】21Lessons@ユヴァル・ノア・ハラリ

過去の前提が何も有効に働かなくなった時代に、
正しく未来を語ることは不可能だ。

僕たちにできることは、ただ正しく世の中の真実を見ることだけ。

そのために必要なのが、『ものがたりを語る』という能力を
コントロールして使えるようにすることである。

この本を読もうと思ったきっかけと答え

きっかけ

未来について考えだすとキリがなく、
今この時代をどう生きればいいか、アドバイスが欲しいと思いました。

サピエンス全史が個人的に衝撃的に面白かったので、
歴史学者として、俯瞰して人類を見てきた著者の
今に対する意見を聞いてみたい、と思いました。

感想

それについての回答は、瞑想しなさいでした。

瞑想、特に「ヴィパッサナー瞑想」らしいです。
これは、森羅万象を観察する力を体得する修行のようなものです。

なるほど、世のノイズから解き放たれるためには、
そういった修行が必要なのですね。
って思いました。

瞑想って、胡散臭い響きですけど、
世の成功者と言われている人って、割と実践してるんですよ。
本書でも述べてますけど、脳と心は別物だから、
瞑想について科学的に述べることはできない。

だから、やってみて。
らしいです。
そこまで言うなら、修行にでも出ようかな。
と、思いました。

人類特有の特殊能力とは何か。

前作「サピエンス全史」の話の主軸である、
『サピエンスは物語を語る生物である』というところにつながります。

人間である限り、物語を語りたがるし、物語を愛してしまう。
物語を語るというサピエンス特有の能力はすごい力を持つ。

どんなにいがみ合っていても、サッカーという枠の中で戦う90分の間は
サッカーのルールの中ではお利口に入られるように、
自分と相手の中で共通のルールを持てば1つになることも可能。
今の資本主義のように、貨幣に価値があるというルールがあれば、
紙切れに執着することができるようになる。
大学受験に合格するという物語の中に自分をおけば、
何も疑うことなく人は、勉強に勤しむわけです。

自分の、国籍、性別、価値観、全部取っ払って
まっさらの自分を見つめることができれば、
自分を苦しめるすべてのものから解放されるというわけです。

それと同時に、自分を思ったように動かすためには、
ある物語の上に自分を置いてしまえばいい。
目的を明確に置く、目標達成方法なんてまさにそうですよね。

そんな感じで、サピエンス特有の能力を手懐けることができれば、

複雑怪奇な問題から解放されるし、
逆に自分を思ったように動かせるようになるということです。

21Lessonsの概要

この本の構成

まずは淡々と現在の世界について整理が進められていきます。
そして、それらの問題を解決するために
何を信じればいいかを述べていいきます。

ネタバレになりますけど、あれもこれも、危ういよね。
今、何を信じても解決するものにはなりえないよね。
という形で物語は進んでいきます。

結論

破滅から逃れるためには「謙虚さ」が必要です。

謙虚さを手に入れるためには、
自分を縛る様々な物語から自分自身を解放すること。

そうすることで、様々なノイズに干渉されることなく
自分の人生で正しい決断できますよ。ということでした。

理由

この世の悲劇は基本的に何かの思想が行き過ぎたが故に
起きているものが多いらしいです。
しかも、フェイクニュースがはびこる時代です。
都合のいいように、思想はアップデートされていきます。

そんな社会で、僕たちは、呼吸するかのうように情報を取得しています。
情報を掴まされている人間は、知らず知らずの内に
悪に加担していることだって往々にしてある世の中です。

その情報が正しいのかどうか、自分で判断する必要があるということです。

この本を読んで伝えていことは

著者の提案

人それぞれ、現実との向き合い方が違う。
この本の著者は歴史学者であり、
過去の歴史を平等に伝えることを生業としている。

それと同時に、20年以上瞑想を続けています。
また、瞑想のプロでもあるということも重要です。

彼は、現実を見て受け入れるという作業を瞑想を通して実践しています。
あくまで、著者が提案するのは、
自分が実践して確かだと思った情報にすぎなくて、
それが読者全員に当てはまると思っていません。

ただし、目的は全サピエンスに同じで、現実を正しく見る必要があり、
なんのしがらみもなく、自分と向き会うことが重要である。
と考えています。

その手段として、瞑想を提案するわけです。

僕の提案

結局、今夢中になっていることに没頭することが大切なのでは?
とも、思いました。
謙虚さを、人生の中から学ぶってことです。
これは日本人ならではの方法だと思います。

これは本書「ナショナリズム」の項を通して感じた価値観です。

日本人であることは良い面と悪い面があります。

良い面は、無宗教であること。
自分の経験に従って、良いことを実践し、悪いことを咎めることができます。

悪い面は、ミーハーであること。
なんでも情報を鵜呑みにしてしまいます。自分の意見が弱いです。
信じる確固たるものがないからです。

だから、自分の経験から構築された確固たるルールが大切になるわけです。
「思考の軸」の構築。
やはり、大事だなと痛感しました。

世の中の大局に流されないように、まずは自分をしっかり生きようと思います。

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