【開発の苦悩】トップと実務者の苦悩

自分を生きる




 
経営トップの人は
いかに会社を強くしていくか考えます。

単純に考えれば、
売り上げを伸ばす、
その利益率を上げる、
品質問題をなくす。

これができていれば良いので
言葉にすれば簡単です。

「売れるものを作れ」
「労務費を下げろ」
「原価率を下げろ」
「品質が担保されたものを作れ」
「早く作れ」

せいぜい、この程度の話ですから。

ただし、それぞれが難しいのです

実務者の苦悩

売れるものを作れ

開発するのであれば当たり前です。
未来を予想して、
顧客のニーズを読み取り
自社の強みを活かして
付加価値の高いものを作れということです。

ここで難しいのは
自分が描いた未来が現時点正しいとは限らず
仮に、今正しくても
開発中にトレンドが変わることもあるという点です

確実に売れるものを作る活動を進めていくためには
顧客との会話が必要です。
「これ以上はサービスできないですよ、、、」
と、家電量販店とかで言われるように
BtoBの開発においても
お客さんのニーズには寄り添いながらも
“できないことはできないと言う”
そこが非常に大事になります。

数を出して利益も出して
お客さんにも喜んでもらうためには
時間がかかることを理解してもらう
必要があります

労務費を下げろ

すなわち残業をするな
ということです。

人件費が下がった分だけ
利益率が良くなります。

少ない時間、
少ない人工で仕事が進められれば
それに越したことはないのです。

しかし、
絵に描いた餅とはこのことで、
時間を減らすことが目的になってしまい
本来やるべきことを見落としてしまったり、
数字上減っているが実績は、、、
というブラックな状態になってしまったりします。

原価率を下げろ

同じ値段で売るときに
一円でも安く売れれば
その分利益になります

安くするアイデアは簡単に浮かびます
見るからに高い工程を省けばいいからです。
しかしそれは現実的ではないです

節約しようとして、
家計簿を見渡したときに
家賃が高いから安い家に住もうとか
食費を抑えたいから1日1食にしようとか
そんなアイデアが現実的でないように
安易な原価低減活動も難しいのです

上記の節約を実行すると
QOLが下がって“しあわせ指数”が下がるように
安くても粗悪なものになりかねないのです

品質を上げろ

粗悪なものが市場に出ると
それが無駄になるだけでなく
回収して
対策を打って
挽回して、、、
と余分に費用がかさむだけでなく
顧客を失うことにもつながります。

ですから、
品質にはとことんまでこだわる必要があります。

早く作れ

労務費下げるために
余裕なくギリギリの業務時間で
品質も価格の作り込みも
顧客との勝ち作りもしていくとしたら
ギリギリなんて言葉で片付かないくらい
しんどい思いをすることになります。

そこに来て
納期があるんだから早くやれ
と言われ始めたら、
今度こそ物理法則を無視しないと
成立しなくなってしまいます。

早くやるためには
どこかで妥協することと
どこかで人工をかけること
が必須です。
「言うは易し」です。
無理なもんは無理とはこのことか。
という感じです。

最後に

トヨタ生産方式と言うのがあります

『在庫は悪・みんなでカイゼン』

ざっくりそんな方針です。

在庫があるといいうことは
余分に作っておくということですから
その分無駄に働いているということです。

時間を生むためには、
在庫を作るような
保険をかけるような働き方をしていては
ダメなのです。

上がものを言う意図は
理由も含めて非常によくわかります
ごもっともな正論です。

そして、実務者である僕らは
当事者としての辛さ理不尽さを目の当たりにしています

完璧を追い求めるのは
難しいことです。

この難しさを
具現化した人がいないというのが
非常に面白いと僕は思います。

この両立不可能な課題の
どこに折り合いをつけるべきか
判断できるように頑張っていきたいところです。

コメント

  1. […] 先回も、ハード設計の開発案件について 要求されてきたものをまとめました。 →こちら […]

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