【エントロピー】流れを読むための着眼点

日本で生きる




世の中の流れを読むためには
どのくらいの確率でそれが起こるのか
ちゃんと見据えておく必要があります。

遠い未来であるほど
不確実性が高いです。

だからこそ、
“どのあたりに落ち着きそうか”
という着眼点から
未来を思い描くことが大事になるのです。

“絶対”の考え方について

世の中には絶対はないけれど
ほぼ確実なものはあります。

絶対に壊れてはいけないものを
作る企業が世の中にはたくさんあります。

それらの企業は
“壊れる確率”を
“生涯回数動かしても100万個の中に1個壊れるか壊れないか”
という確率にして世に出すことで、
“ほぼ確実に壊れない”
と謳っていたりします。

これは、そもそも、
消しゴムを最後まで使い切るのが難しいように
生涯作動回数に到達する可能性が低い中で
更に余裕を見て寿命を設定しておけば
よっぽど大丈夫だ
という根拠です。

このように、
絶対というものを
確率で考えるのが世の中です。

そう考えると
将来予測をするときは
確率の高い方を選ぶ
というのが常套手段だと言えます。

確率の大きい方に
未来は進んでいく可能性が高いからです。

当たり前ですよね(笑)

とはいえ、これが難しいのです。

 

記憶に新しい
東京オリンピックですが
誰が一年延期することを予測したでしょうか。

あり得ないと思っていたことで
簡単に世界の流れは変わってしまいます。

だからこそ考えるべきは、
そういった大きな障害が起きることも踏まえて
ほぼ確実にこうなるであろう
と言える未来を思い描くことなのです。

エントロピーとは

科学用語でエントロピーというものがあります
難しい概念ですが、
“乱雑さ”を表す指標です。

乱雑さとは
まさに部屋が散らかっているような状態を言います。

部屋をきれいにするのは難しいです。
決まったものを決まったところに
戻せばいいのですが、
それができないので
少しずつ定位置をずれて
部屋は散らかっていきます。

これはなぜかというと
散らかっている方が
確率的に安定性があるからです。

どういうことかというと、
部屋を信じられない大きさの地震が襲った時、
元ある場所にすべての物が収まっている可能性は
ほぼ0に等しいと言うのは安易に想像できると思います。

1億回地震に見舞われても、
恐らく部屋がきれいにまとまった状態になることは
無いであろうということです。

これが”エントロピーが大きい”ということです。

部屋の中の物は、
散らかっている状態が安定的なので、
その状態を好むということです。

 

世の中の物事は
そういう原理原則の下で
存在しています。

ですから、
人が手を入れて
やっと維持できるような
難しい仕組みや、
人が手を入れて
無理やり動かそうとするものは
必ずどこかで無理が生じるということなのです。

だからこそ、
意識するべきは
エントロピーで、
どこに落ち着きそうか。
に気を配る必要があるのです。

未来を見る時の着眼点とは

時代はどこに落ち着くのか
それを意識して見ていくことが重要です。

例えば、
トランプ大統領が
排ガス規制を撤廃して
アメリカは環境貢献しませんと
宣言したタイミングがありました。

これは世界的な動きに逆行していました。
世界は、地球温暖化という
大きな課題に直面しており、
これを世界で解決しよう
という動きは大きいものでした。

だから、時の大統領として
最強の権力を持っていたとしても
時代の流れには勝てなかったと言えます。

同じことが
世の中にはたくさんあります。

政府や企業が打ち出した方針が
本当にそれでいいの?
と思う違和感があったとしたら
その感覚は大概正しいのです。

大多数の感性から離れていた方針は
どれほどの権威の言葉だろうが
世界の流れには
受け入れられないのです

最後に

数字やトレンドだけで
確実に未来を予測するのは難しいです

それに加える形で
“こうなりそうだ”
という直観を大事にしたいのです。

エントロピーが大きいものは
今は確かに~~だけど
将来は○○に落ち着きそうだ
と、感覚的にわかるはずですから。

あとは、
この感覚的な部分を
なぜそうなりそうなのか
その根拠を固めていくことができれば
確固たる未来予測になります。

もし、
少し遠い未来を見る必要があるのであれば
感覚の部分も大事にしてみてほしいです。

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