【描き起こすことの力】巨匠レオナルドダヴィンチから学ぶ

【紹介する本】レオナルド・ダ・ヴィンチ@ウォルターアイザックソン

レオナルド・ダ・ヴィンチ 上 [ ウォルター・アイザックソン ]
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下 [ ウォルター・アイザックソン ]

巨匠レオナルドダビンチの
何が特別すごかったのか。

それは、
・観察力と描写力
・細部にこだわる執着心
にあると思います。

そんな力の根源には

圧倒的な観察力
アナロジー的な考え方

がありました。

これらが合わさって
巨匠レオナルドダヴィンチが
生まれたのだ。
ということです。

何百もの図が
散りばめられて
もはや

レオナルド・ダ・ヴィンチ図鑑

とでも言えてしまうような、
大そうな本でした。

レオナルドの才能

よく観察して描写せよ

物事を
描き起こす場合は

そのモノの
内側を詳細に
把握する必要がある

と、レオナルドは
良く言ったようです。

もともと絵画は
聖書を題材にして、
協会等に寄贈する形の
作品が多かったようですが、

彼はいろいろな
作品を作り出していきました。

もちろん、
人を描くことも多くありました。

そんな中で、
人間をよりリアルに描くために
彼が行き着いたのが
“解剖学”
だったそうです。

どこの筋肉が
どう働いて

この動きや
この表情を
作り出すのか。

それを、
筋繊維1本単位で
明らかにしていったようです。

あの“モナリザの微笑み”も、
唇から口角にかけての
研究の成果であったようで

あそこまで緻密に
描けたのでは
この研究の成果では?

とまで、
言われているようです。

 

また別の観点でも
その逸話は残っています。

 

それから、
人間の構成要素が
水であること。
地球を占める物質の中で
水が圧倒的に多いこと。

それらの事実から、
レオナルドは
水の流れに対する
研究に
没頭したようです。

風景を模写するのも
人間を描くのも、
物の流れ、
物の動きを把握してこそだ
と悟ったわけです

 

何かの真髄は
その詳細、
その現象の最小単位に
含まれているということ。

これを意識するためにも
現象を正しく理解すること。

これがすごく大切だと
学ばされました。

絵を描くこと

レオナルドは幾何学が
好きだったということですが、

そもそも特別な知識が
あるわけではない
多分やの難題に対しても、

スケッチと
実験と
幾何学的アプローチだけで

解決してしまったそうです。

ニュートンや
アインシュタインを代表とする
多くの科学者は

きっと多くの現象が
頭の中に
“数式”という形で
飛び込んできたのではないのか
と考えます。

その一方で、
レオナルドは
数式が得意ではなかった
という背景のもと、

スケッチと
幾何学的なアプローチに
注力したようです。

観察と想像の融合

事実を忠実に再現する
“模写”

頭の中のものを具現化する
“想像”

一つの
“描く”という行為で
完結できてしまう。

それが、
“ものを描く”ことの
素晴らしさだと思います。

レオナルドは
特にそれに長けていて、
それゆえに、
多くのものの共通点を
アナロジーという観点から
つなげていくことが
できました。

世界を見るまでは死ねない

僕自身、
美術にはあまりに無知で、

例えば、
モナリザについては
ただ有名な絵画程度にしか
思っていませんでした。

モナリザって
本当にすごくて、
歴史的に評価されるべくして
評価されている
人類史上最高の絵画らしい。

レオナルド晩年の作品で
技術と知識を詰め込んだ
レオナルドにしか描けない作品
だったようです。

こんなに有名なのに
多くの人は、
僕と同じように、

ただ少し不気味な
教科書に載ってるやつ

程度にしか思っていないのでは?
と思いますが。
どうでしょうか?

実は、
もう500年も前のもので
人間を圧倒的リアルに勝つ
背景の大自然さえも
圧倒的に壮大に描いた
作品で、

全ての分野に思考を巡らせた
レオナルドにしか描けなかった
作品だったわけです。

 

絵画一枚とっても
いろいろな背景があるようです。

 

世界の歴史を追いながら、
いろんなものを
見てみたいと思いました。

 

世界には、
まだまだ知らないものが
たくさんあるということ、

それから、
絵画という
今まで見向きもしなかったものに
興味が持てたこと。

これが大きな収穫でした。

レオナルドダヴィンチも人間だった

「私はまだ何も残せていない」
とつぶやいていたらしい。

数々の偉業を残した人物だと
500年後の僕たちでさえ
感じている偉人が、
こんなことをぼやきながら
心底傷心していたようです。

それもそのはず。
彼の作品の中には
数え切れないほどの
未完の作品があったと言います。

レオナルドが残したものは
メモやスケッチ用の
大量のノートと

未完成の大作がほとんどで、

実は、
確かに彼が言うように
世の中に作品や
学術的記録として発表しておらず、
記録としては残っていないのです。

 

彼が、
多くの実験から
気づいた大発見は、
そこから
100年とか200年とか後に
初めて他の人によって発表されました

だから、
そこには彼の名前が残らずに
他の偉人の名が並ぶわけです。

 

生み出せなければ
お金にもならないわけで、
そういったわけで
普通の人間と同じように
疲弊した時間を
過ごしていたのかもしれません。

彼も、
僕たちと同じように
苦労しながら、
そして、悶えながら
生きていた事実を知ると
より親近感持って
触れられる気がします。

最後に

やはり“描くこと”って
人間の能力の中でも
かなり
群を抜いて
すごいことだな
と、感じております。

 

絵なんて描けなくてもいいや
って思ってきましたが、

ここ数年にきて、
絵に描き起こすことの
大切さが
身にしみております。

本書の中で、
説明されますが、

絵を描くということが
彼にとっての、
いわゆる”思考実験”のような
役割を果たしたといいます。

レオナルドは、
“描く”という才能のおかげで、
作品を生み出すことや
物事の観察を繰り返す過程で、

人よりも何倍も考えを巡らせて、
試行錯誤することが
できていたようです。

考えるツールにも成り得るし
表現するツールにも成り得るし
意思疎通にも使える
そんな万能な役割を果たす

「ものを描く」
という行為は

今からでも
身につけたいな
と、さらに
強く思いました。

 

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